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2009年11月06日

考察 コブシメを避けて釣りをするという事の重要性

こんにちは。

この前の久々のエギング考察の記事が、みなさんのお役に立てたかどうか、
コメントあまり頂かなかったので分かりませんが、普段よりポチッとしてくれた方もいらっしゃったので、
今回も考察記事を書いてみます。

僕は自分だけが釣れれば良いという考えではなく、
僕くらいのレベルの釣り人でも、少しは何かヒントになることを提供できればと思うんです。
ポイントを紹介できないので、せめて釣り方とかくらいは参考になればと...。
人の釣果を見るだけじゃ、羨ましいなぁと思ってもスキルアップはできませんからぶーん


内容はタイトル通りですが、どういうことか詳しく説明していきますね。

かなり長文でお腹いっぱいになると思うので、興味のある人だけ続きをどうぞ汗

携帯で見る方には申し訳ありませんが、家でパソコンで読んで貰った方が良いです。


僕は、クブシミ(以下コブシメのこと)があんまり好きではないので、狙って釣る事はほとんどありません。
見た目があんまり好きじゃないということもありますが、
初心者のときにアオリが釣りたいのにクブシミばっかり釣れたことがトラウマになっているからです。
食べるぶんには全然問題なく美味しく頂けますが。

みなさんはエギングでクブシミが釣れるか、
アオリが釣れるかは選べないと思っていませんか?


これはある程度は、ちゃんと釣り分けることが可能なんです。

というか、それをやることで、もっとアオリが釣れるようになるんです。


クブシミという烏賊は体の構造的に見ても、アオリ烏賊よりも遊泳能力が優れていません。
なので、アオリ烏賊ほど深場と浅場を行ったり来たりすることはありません。
沖縄の場合はどうだか分かりませんが、本土の甲烏賊には砂に潜る習性のあるものも居るそうです。


以前グラスボートで海底を観察することがあったのですが、
クブシミの姿は結構大きいサイズまで見ることが出来ましたが、アオリは皆無でした。
グラスボートの船長も昼クブシミはよく見るけど、アオリは殆ど見ることが無い、と言ってました。

遊泳能力が優れていないので、わざわざ遠い距離を回遊して餌を獲りに行くことが無く、
アオリよりも比較的岸よりで底付近の甲殻類などを中心に餌を獲っているようです。
もちろん魚も食べるでしょうが。

比較的浅場でもクブシミが底付近でジッとしているのは釣りの最中でもよく見かける光景です。
クブシミは10キロオーバーとかにまで成長するのでびっくり!
浅場で釣れることが多い2、3キロクラスなどは、
所詮まだ子供だからということも関係しているとは思います。
現に皆さんご存知の某沖堤防ではモンスタークブシミがよく揚がってますもんね。


で、話を戻すと、この生態の違いがクブシミとアオリを釣り分ける際の大きなヒントになります。

つまり、クブシミはエギを底付近でネチネチ、あるいはロングステイしていれば勝手に乗ってくることが多く、
ほとんど釣るのに技術は要りません。
というか、これがクブシミを釣るのに最善な技術と言えば技術になります。
タコ釣りと殆ど同じ要領ですね。

皆さんも経験ないですか?
エギを着底させて、一息入れてシャクったらクブシミやタコが乗ってた、って経験。
(中層でクブシミが喰ってくるときもありますが、これは後に書きます。)

僕の初心者のときは、まさにこれが多かったんです。
ラインメンディングの技術も未熟でしたし、当たりも分からなかった...。
でもクブシミだけは釣れる...ってことが。

初心者の頃はとにかく、

「エギを着底させること、デカい烏賊は底を攻める。」

という初心者向けのエギングの本に書かれているようなことを鵜呑みにしすぎていたんです。

ちなみに、これは必ずしも沖縄においては当てはまらないことも多いです。

根の荒い場所が多く、着底=即根掛かり
新品のエギを一投目で無くすと言う事も珍しくはありません。
もちろんちゃんと底が取れるところは取った方が良いです。

でも、底が取れない場所では、無理に底を取る必要はありません。
むしろアオリを釣る際にエギを底に数十秒とかロングステイさせるほど、無駄な事はありません。
なぜならアオリ烏賊は元々動かないものには興味を示さないからです。
これは生育下での実験でも明らかにされています。
そもそもエギは餌じゃないですから、動かしてなんぼなんです。

このことから、僕は底が取れるポイントでも、着底させるのは一瞬で、
絶えず底を取ったらすぐにエギを動かすようにしています。

前当たりが底近くで出た場合は、着底させてネチッこく動かして抱かせることもありますが、
基本的に投げている時間の殆どは、群れが居ない限り烏賊は居ないわけですから、
ロングステイしている間に、烏賊が興味を示さず素通りしてしまう可能性がある、
と言う事も考えなくてはなりません。


で、話を戻して、そもそもどうしてクブシミとアオリを釣り分ける必要があるのかというと、
アオリ烏賊はクブシミより長い距離回遊して餌を獲りに来る(それなりのサイズ)際、
ほぼ例外なく上げ潮に乗って浅場に回遊し、下げ潮に乗って深場へと帰って行きます。

つまり、潮が流れる場所ほどデカいアオリが釣れる確立も高くなるんです。
潮の流れが早いときに、流れの中で釣れる烏賊は、
間違いなく深場と浅場を回遊しているそれなりのサイズといえますし、
深場に落ちることができる烏賊というのは、ある程度外敵から襲われないくらいのサイズだと言えます。
潮の流れがハッキリあると言うことは、烏賊の通り道であるということも考えることが出来ます。

実際に例を挙げれば、沖縄中部屈指のポイント、〇〇島突堤なんかは判りやすいと思います。

日本有数のデカイカの聖地種子島の沖防波堤なんかは動画で釣りをしているのを見ますが、
かなりのディープ&激流ですよね!?
昨シーズン4.96キロを釣った与論島のaruterさんのホームもディープ&激流なポイントです。
ちなみにaruterさんの使用する平均エギサイズは4.5号ですベー

反対に、潮が早いとクブシミは遊泳能力が無く、体が重く水の抵抗も大きいぶん、
餌を獲ることが難しいですし、流れの速いところでは底も取り辛いし、
居たとしてもよほど重いエギでロングステイさせない限り、
クブシミは釣れないと思います。(逆にモンスタークブシミ狙いならアリだと思います)

ここで、さっき少し触れた「クブシミが中層で喰って来るという状況」です。

このとき、みなさんは何を考えますか?

この状況は極めて重要な判断材料になります。

さっき、潮の流れの速いところではクブシミは殆ど釣れないと言うことを書きましたよね!?

てことは、この状況は潮が止まりかけている、潮が緩い、ってことを意味します。

同じ潮止まりでも、概してこの中層でクブシミが喰ってくる状況は、干潮潮止まりに近いです。
その方がクブシミは餌が獲りやすいですから。

干潮潮止まり、これはアオリ烏賊を岸から釣る状況としては最悪です。

なんでか?

さっきアオリ烏賊は上げ潮で深場から浅場にやってきて、下げ潮で深場に帰って行くと書きましたよね。

沖縄の場合、ど干潮でも水深のある場所ならまだ良いとしても、殆どが遠浅の海岸です。
水深がある場所もその周辺はほとんど遠浅です。

なので、他の地域より特にこのことが大事なんです。
逆に言えばちゃんと回遊のタイミングを図って釣りをすれば、
釣れる確立はかなり高くなると言うこと
です。
高いタックルを揃えている人の中にも、
未だにこの事をちゃんと理解していない(意識していない)エギンガーは多いです。


残念ながら、ど干潮の遠浅の海岸には、

アオリ烏賊は殆ど深場にお帰りになっており、

いくら投げても居ない状況が大半です(何度も言いますが、それなりのサイズですよ)。

大潮などの潮が大きく動くタイミングなら、回遊数自体が多いので、まだ可能性はありますが...、
長潮のど干潮で、遠浅の海岸で投げるなんて行為は...僕なら絶対やりませんけどね。
どうしてもやるなら限りなくディープエリアもしくはディープに隣接しているポイントや、
明るい光源のあるベイトが集まる場所ですかね。
この状況でキロ後半以上が釣れる場所なら、間違いなくそのポイントはS級ポイントだと断言できます。


僕は沖縄でのエギングは甘くは無いと思います。
ポイントの取り合いは、市街地に近いところや有名ポイントを除けば、
本土に比べればまだましだとは思いますが、
海岸が遠浅であるというデメリットは、回遊数の面でもサイズでも本当に大きいです汗

タイミングを合わせて釣りをするということが如何に重要か...。
エギングファイル6を見た方ならお分かりでしょうが、
キングオブエギンガーと言われる人でも、何となしに昼間実績のあるポイントを周ったからといって、
簡単にデカイカが釣れるほど甘くはありません。
上手い下手以前に居る場所に投げなければ永遠に釣れる事はないのですから。




ちょっと話は膨らみましたが、クブシミを意図的に避けて釣りをするということが、
如何に重要か、アオリを釣るヒントになるかということがご理解いただけたでしょうか?

当然クブシミを狙って釣るぶんには何の問題も無いですし、
それ自体を批判するものではありませんので誤解のないように。


まだ納得いかないと言う方の為に例をあげますと、
自分の仲間の曳き釣り師は毎年3キロアップを含む数十キロのアオリ烏賊を釣り上げていますが
(ダービーに出れば間違いなく総重量で優勝するんですけどね)、
未だにクブシミを一度も釣ったことが無いらしいです。
曳き師は底を取らないと言う事もありますが、
そのポイントでは釣りたくても釣れない場所なんです(笑)



前回の考察記事で太刀魚との共通性を書きましたが、
烏賊もタイミングさえ合わせれば、サイズを問わないなら太刀魚を釣るのと難易度は殆ど同じと思います。

太刀魚が何故簡単に釣れるかというと(サイズに拘ると結構難しいけど)、
居る場所がハッキリ分かるから、その一点だと思います。
烏賊くらい回遊していれば太刀魚ももっと釣り辛いターゲットかもしれません汗


今回も長くなってしまいました...読み疲れた方すいません。
でも内容はそれなりのものを書いたつもりですし、ちゃんと理解してくださった方は、
間違いなく冬以降、回遊数が減っても撃沈率を下げることに役立つであろうと自負しています。


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書かないかもあかんべー


タグ :エギング

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この記事へのコメント
<としきさん

ありがとうございます。
さすがに同じような内容を書くのは労力が要るので...、
次はもう少し先にしますね。


<通りすがりさん

本格シーズンはこれからですから、焦らずいきましょう。
またお待ちしています。


<tagozakuさん

お住まいの地域はそうですね、大型はなかなか居ないと思います。
でも逆に小烏賊の生息には適しているので、大潮の上げ潮時なんかは狙えると思います。実際にあそこで墨跡を見たときには驚きました。
沖縄もボートからなら今の時期は数釣りは苦ではないと思いますが、
なかなか100杯は難しいでしょうね~。


<イヴエギさん

初めまして!
県外の方からもコメントいただけるのは嬉しいです。
しかもエギの自作もされてるんですね!
自分が作るようになってから、
他の人の作るエギにも興味が沸くようになりました。
これからもよろしくお願いします。


<エギ壱さん

僕の説明足りない部分を補ってくれるようなコメント、ありがとうございます!
新作エギのテストが楽しみですね!


<つーねーさん

クブシミも美味しいですからね(^-^;)
アオリの時合いを逃したと判断すれば、クブシミ狙いに切り替えるって釣りが良いかと思いますよ。


<ta-keさん

少し意識するだけでも違うもんですよ。
ロングステイは潮の流れでエギが岩の間に入ってしまうこともあり、
アオリ狙いにはあまりオススメしませんが、根掛かり覚悟のクブシミ狙いでデフレエギを活用すると言うのも手ですね。


<SHOさん

臨機応変な状況判断が求められるところですかね~。
ギャンブル的にクブシミが掛かったときのあの引きは...(笑)


< 野原弟@fc.jogo さん

初めまして。
ブログ村の方からよく覗かせてもらってます!
最近エログが減ってるんでちょっと寂しいです(笑)

時合いと釣り方、結構違うと思いますよ(^^
ちなみに昨シーズンは見えてる奴をおちょくって釣っただけで、
クブシミは3、4本しか釣らなかったと記憶してます。
これからもよろしくお願いします。


<rikieさん

クブシミ昼でも結構狙えますからね~、また狙ってみてください。
比較的浅めの、リーフで根掛かり覚悟でロングステイか控えめのアクションで誘ってみてください。グイーングイーンって感じの引きです(笑)


<知公さん

百聞は一見に如かず。
いくら人からこうだと教えられても、やはり自分で経験して確かめないと、なかなか本当に実感できないと思うので、海に通うことが大事ですね。頭の片隅にでも置いといて、まずは海に通いましょう!


< 【H】さん

〇見さんのことをどうこう言うつもりは全くありませんが、沖縄での釣りはNOプランで簡単に釣れるほど甘くないということを言いたかったんです。

DEEPはやはりまだこれからのようですね。
また調査お願いします。
Posted by at 2009年11月07日 19:05
こんにちわ♪この文章思わず吹き出してしまいました(爆笑)
(゜∀゜)///⇒『エギングファイル6を見た方ならお分かりでしょうが、
キングオブエギンガーと言われる人でも、何となしに昼間実績のあるポイントを周ったからといって、
簡単にデカイカが釣れるほど甘くはありません。』
  いやー、竹さん♪NICE♪
某所で自衛隊時代100FT潜水した際、水深20mを100数十杯の
煽りが回遊していたのを思い出します。
 僕もエギ壱様と同感です。特に季節の(鯵君)の生態は僕の
バイブルです。沖縄では真鯵ですが、居ないことないですからね。
 DEEPいってきました(^∀^; スクールっぽい画面(魚GP)でしたが、
水温や当日の棚・潮を考えると不在だったようで・・・。
DEEPシャクリの慣らしにによかったです。今朝は出勤前GT調査で
6㎏出ました。リリースして晩御飯にカマス3㎏だけ持って帰ってきました。
BLOG掲載しまーす♪長文ご苦労様でした!SQUID愛の伝道師ですね♪
Posted by 【H】です(^^)♪ at 2009年11月07日 15:26
いつも勉強になります!
長いっていうけどアッという間でした(笑)

底を取ってシャクってしかしてなかったんで
恥ずかしいですね(笑)

自分もクブシミでも良いんですが
釣り分けられたら
ワンステップ幅が広がりますよね。

またレクチャー編楽しみにしてます!
Posted by 知公 at 2009年11月07日 11:05
ためになりますφ(.. )

今朝は干潮上げ潮でしたね。微妙だけどもうちょっと待てば良かったかな。

昼すぎに別の港湾でクブシミ狙いますか!
Posted by rikie at 2009年11月07日 09:35
お初です

クブシミをさけてアオリを釣るッて

スゴイですね~

そんなこと出来るんですね


私はアオリよりクブシミが好きです

これからも勉強させてもらいます
Posted by 野原弟@fc.jogo at 2009年11月07日 08:34
なるほど〜!考察さすがッス!!
オイラはクブちゃんの方が食味好きなんでヤッホーイな感じですが釣味は断絶アオリっすね♪

どっちかな?ってギャンブル的要素もあるからオイラは底取って楽しんでます笑
Posted by SHO at 2009年11月07日 02:00
さすがの考察ですね。じっくり読ませてもらいました

私はクブシミでも釣れれば嬉しくて意識して底にステイさせてました。
でも分かってはいたんです。アオリを狙うには効率悪いなって

昨シーズン後半からはなるべくステイさせようにしてますが…

一本でも多くのアオリを釣るべく頑張ります

でもたまにクブシミ釣りたくなるかも。笑
Posted by ta-ke at 2009年11月07日 00:34
もう最高のアドバイス♪
いだだきまぁーす。。。。

私はクブシミの天才♪←昔は狙って釣っていた(笑)シルイチャーが美味しいことを知らずにです。お恥ずかしい・・・

クブシミ今期で卒業します
Posted by つーねーつーねー at 2009年11月06日 23:02
満腹だ~~~(^。^)
回遊狙いで底を毎回取る必要は全くありませんよね。波やウネリがある時はその動きを利用してあえて底に落として自然にユラユラさす時も有りますが、そうするとこちらではタコの確立が多いです^_^;
デカサイズは底!と未だに良く耳にしますが、捕食を目的としている固体が多い回遊イカを相手にするにはタイミングを逃してしまいますし、何より効率が悪い!と僕も声を大にして言いたいですね。
確かに底に良いサイズが居る場合もありますが、それは状況を判断して狙えばいい事で、メディアの言葉を鵜呑みにしてどんな状況下でも底をネチネチしているエギンガーをよく見かけますから^_^;
Posted by エギ壱 at 2009年11月06日 22:49
初めまして、鹿児島のイヴエギと申します。
最近ですが、ポチッとしてました。
私も餌木を自作しています。
今日はちょっと時間がないので、また今度米入れしますね。

素晴らしい考察でした。
Posted by イヴエギ at 2009年11月06日 22:28
こんにちは。

よく研究しておられますね。
アオリも方が移動距離は絶対長いですね。
ドシャローには、小型のアオリばかりでめったに
大型は見ません。
沖縄でシャローでイカ釣りもしようかと考えていますので
大変参考になります。
本土と比べてアオリの絶対数がかなり少なく感じております。
100杯近く水揚げ出来ることはありませんよね
逆にコブシメは、多く感じています。
私の近所には、小さなアオリばかり潮位のある日にしか
釣れないみたいです。
今年の冬は、ちょっとがんばってみようかな。
Posted by tagozaku at 2009年11月06日 22:19
今年は絶不調。参考にして頑張ってみます。
また訪問します
Posted by 通りすがり at 2009年11月06日 20:41
ポチポチしました^m^
やっぱ竹さんの記事は読み応えありますね~
まとめて雑誌にした方がいいですよ 笑

もっと踏み込んだ内容期待してます^n^/
Posted by としきとしき at 2009年11月06日 19:46
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