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2009年11月23日

レッドヘッドというカラーから考えるエギのカラー(夜)

こんにちは。

昨日は雨の予報でしたが、烏賊人パーリーは無事開催できて良かったですねピカピカ
僕は都合により行けませんでしたが、参加された皆さまお疲れ様でした。



さて、今回はエギのカラーに関して書いてみます。
去年も同様のことを書いていて、基本的な考え方は変わってませんが、
(先に去年の記事から読んで貰ったほうが良いかも)

ちょっと違う面からも例えて書いてみます。

因みに僕は基本的に夜しかエギングやらないんで、ナイトエギングを前提に書きます。

色に関しては考え方も人それぞれなんで、あくまで参考程度にパー



みなさん、エギングをやる人の中にはルアーもやる方が多いと思いますが、
シーバスルアーで定番色になっているレッドヘッド、って言うカラーは一度は見たことはありますよね?
沖縄には基本シーバスが居ないのもあり、あんまりレッドヘッドのカラーが売ってないですが、
これは昔からシーバスでは定番色で特に夜や昼でも濁りのきつい時などに有効とされているカラーです。

因みにルアーやらなくて分からないと言う人の為に...

レッドヘッドというカラーから考えるエギのカラー(夜)

このような頭部分が赤でその後ろは白、パールホワイト、ホログラムなどのカラーです。


どうしてレッドヘッドが釣れるのか?という問いには幾つかの考えがありますが、
僕が考える理由としては、「コントラスト、シルエットがハッキリして魚から良く見えているから」
だと考えています。

夜間に赤と言う色は非常に見難い、むしろ魚からはほぼ色は見えないだろうと思います。
じゃあどうしてよく見えるかというと、先に言った「コントラストがハッキリするから」です。

レッドヘッドが釣れる理由の一つに、「赤色が捕食する小魚のエラに見えている」という考えがありますが、
これは厳しいと思います。夜間は赤という色が水中で赤に見えるか?僕には疑問です。

ましてや魚の色覚が人間と同じと言うわけではないでしょうし、
昼間より夜間にレッドヘッドが有効と言う理由には当てはまらないと思います。
もしこの説が正しければ、夜間より昼間の方が釣れるカラーな筈です。
昼間でもレッドヘッドは釣れますが、あくまで夜の方が定番色とされています。
赤色部分がエラに見えて...って理屈は、
作り手と釣り人の希望で、こじつけてそう言っているだけなんじゃないかと感じます。


他の説では、レッドヘッドのヘッド部分が夜は魚から見えなくて、
白の部分だけが見えてシルエットが小さく見えているから
、と言う説。

これは全く同意できないですね。
夜間の水中では赤は赤としては見えないでしょうが、
魚からはむしろ水中で一番シルエットがハッキリする、黒として見えている筈です。
それに加えて、シルエットが小さく見えるから釣れるという単純な考え方は、
果たして釣れる理由になりえるでしょうか?


シーバスは基本的に烏賊と同じで夜行性の魚です。
昼間は烏賊同様に活性があまり高くないので、リアクションを利用した釣りが一般的ですが、
夜はシンキングペンシルやミノーをタダ巻きで釣る事が出来ます。
この辺も烏賊釣りにおける曳き釣りとエギングの関係と全く同じ事だと思います。

で、シーバスも基本的に捕食メインで活性の高い状態は夜なので、
よりルアーの存在を見つけてもらうことが釣る為に一番重要な点だと思います。
このことから、レッドヘッドと言うカラーが夜間に有効とされるのは、
夜は魚から見て水中で目立っていると考えるのが、
他の説よりはまだ無難じゃないかと思うんですよね。


そこで、この考えをエギングに当てはめてみます。
エギングにおいて、夜間の定番色は皆さんご存知の通り「赤テープ」ですよね?

どうして赤なのか?
これもさっきと同じで、夜間赤は水中で色の識別は困難ですが、
シルエットがハッキリする、つまり目立つんです。

シーバスと烏賊は違うだろ!という人もいるかと思いますが、
レッドヘッドの赤部分が魚から見えない、
という説は烏賊で考えると全くズレているということの証明
になります。
僕は基本的に夜行性の魚で共通点が多いと思いますし、
色の考え方も基本的に同じだろうと考えています。


エギの定番色のピンクやオレンジと言うカラー(上布)は、
昼間に人間から見て視認性が良い、濁り潮で目立つ、と言う理由で採用されているカラーですが、
夜はそもそも光量が少なく人間からは殆ど見えないので、それほどメリットがあるとは思いません。
むしろコントラストが付いた方が烏賊からは見やすいのではと思い、
前回の記事でも触れていますが、市販のエギでも躊躇無くスプレーで黒や赤といった暗いカラーに塗っちゃいます。

実際、「白黒のエギ」というのは物凄く目立ちます。
まさにコントラストの最たるものです。
アオリ烏賊は色をコントラストでしか見えてない、という研究が正しければ、
これほど目立つ色は他に無いでしょう。
キーストンのホームページに、真っ白のエギと真っ黒のエギのことが書かれていますが、
これは漁具としてのエギを昔から作っている老舗メーカーならではの、実に的を得た考えだと共感します。


前回の記事の中でも触れていますが、僕がナイトエギングで使う色は、
なるべく色のコントラストが付くもの(下地は派手で背中は赤に関わらず暗い色)を選んでいます。
これは先ほどのシーバスにおけるレッドヘッドの理由と同じです。

定番の夜カラーでよくあるのが、赤テープに上布も赤系のもの。
先ほどのシルエットが一番ハッキリすると言う考え方からすると、良く釣れるはずですが、
これは結構自分でも試してみましたが、何故かイマイチ汗
釣れなくも無いけど...効果を実感すると言うまででもありません。
むしろ下地は明るめの方が良い結果が出ています。

どうしてなのか、その理由を考えてみました。
理由は、本土に比べて沖縄のエギングポイントの多くが比較的水深が浅い、
と言うことに関係しているのではないかと思っています。

多くのポイントで水深は10m以下ですし、大抵真っ暗闇ということはなく、
ある程度どこかしら遠くの外灯や月明かりは水中に届いている場所が多いんです。
僕のやる場所が大体そういう場所だってこともありますが...。


夜間のシーバス狙いは基本的に水深の深い棚を狙うと言うよりは、
表層に近いところから通すのがセオリー。
ということは、多少光が届いている沖縄のエギングポイントと同様と考えることができるし、
ましてやアオリ烏賊の目は少しの光でもモノが見える構造になっているので
(体の大きさと目の大きさのバランスを考えると恐らくシーバスより目は良いのでは?)、
真っ赤(真っ黒)よりもレッドヘッドのようにコントラストが付いて、
光を反射する方がいい結果が出るのでは?
と考えています。

それに加えて闇夜と満月、両方万能的に有効なのは、
真っ黒よりはコントラストの付くカラーの方が良いかなと。
これはあくまで仮説ですけどね。

ちなみに今のようなエギができる前の昔のエギは、
木を火で炙って焼きを入れた、コントラストのみの模様のものが、
薩摩地方、沖縄の離島を含む各地にも多くあります。
充分それで釣れるって事なんですよね。

本土の定番が赤テープの赤もしくは暗いカラーバック、というのは、
沖縄より水深があるポイントが多く、それだけ光も届きにくいからと言うことなんじゃないかと思います。
その方がよりシルエットがハッキリして効果があるでしょうから。
言うまでも無く月明かりや外灯が明るければ、明るい下地を選んだほうが良いかと思いますが。


ぶっちゃけコントラストがそれほど付かなくてシルエットが目立たなくても、烏賊の目は優れているので、
どんな色のものでも烏賊がエギを見つければ釣れるとは思いますが(特に満月や光量があれば)、
僕の考えでは、より烏賊が見付けやすく目立つ方がいいかなと思ってます。
基本的に活性は高いですし。

自作のエギも、なるべく背中の色は濃い色もしくは暗い色、
腹側は白をメインに明るい色、光の反射がある色を選んでいます。
ちなみに、昨シーズンは赤バックのマーブルテープ、
赤バックのホロテープで結構良い思いさせてもらいました。

まぁ、実際のところどの色でも釣れるし、自分の気に入った色で釣れればそれで良いはと思いますけどね。
とりあえず夜間は光量がどの程度か、って事がキーになるかなと。



今回の内容を信じるか信じないかは...あなた次第ですあかんべー


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-追記-

勝手にリンクしてますが、「薩摩烏賊餌木考」という古書のなかに紹介されている餌木が、
画像で載せられてます。

http://heymanbow.exblog.jp/10447090/

レッドヘッドと言うカラーはもしかしたら昔の餌木をヒントに作られたのでは?
と思えるくらい頭部分が焼かれた餌木が多いですね(笑)

ていうか、僕の作るエギより昔の人のほうが比べ物にならんくらい、
複雑なデザインの餌木を作ってるのには驚きですびっくり!






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この記事へのコメント
<グァンクーさん

八重山地方の曳き釣りは、かなり細かく研究されてるみたいですね。
以前釣具屋の人に、おっしゃるような条件に応じたエギの使い分けを書いた表のようなものがあると聞いたことがあります。そのときは見れませんでしたが...。こっちで同様の小型ボートで曳きをやってる人の話では「居れば釣れる」の一点張りでしたけどね(笑)一度経験してみたいものです。ちなみに岸からの曳きはポイントによって自作エギで実践してます(^^
Posted by at 2009年11月26日 21:59
先日はワインド釣法の件ではお世話になりました、シマンチュのグァンクーです。いつも大変興味深く拝見しています。エギカラーについてもなかなか面白い考察をなさっており、目からウロコの部分が随所にありました。もし、機会がありましたら、八重山地域で盛んに行われている小型ボートでの烏賊引きを経験される事をお勧めします。知人の伝で、当地で烏賊引きを何回かした事がありますが、陸っぱりのエギングとはかなり違ったカラーローテーションが必要です。雲,月齢、雲の量、色などなどによって釣れるエギが全く異なっていました。信じられないでしょうが、、、、、。
Posted by グァンクー at 2009年11月26日 13:50
<海遊人さん

そうですよね、烏賊ジグとかの仕掛けって赤白ですよね~。

たぶんケイムラ塗料の事だと思いますが(笑)
夜は太陽が出ていなくて紫外線が無いのであんまり効果ないと思うんですけど...どうなんでしょうね。ライトで光らせてやれば良いのかな。

ケイムラも塗ってりゃ釣れるってもんじゃなくて、あくまでカラーローテーションの一種として捕らえるのが良いんじゃないかなと思ってます。
人間には見えないものが烏賊に見えるからといって、それが烏賊が大好き、イコール釣れるというほど単純ではないと思うんですが...。

そもそもケイムラ塗料が見えるからといって、それを烏賊が好むかどうか?ってことは研究されてないですよね。塗らなくても昼間ならエギの存在は認識してるでしょうし、どの程度の効果があるのか...僕も使ってないんで何ともいえないんですけどね。海遊人さんが使って効果があるか是非検証してみてください。
Posted by at 2009年11月25日 21:47
こんにちわ【H】です
 トビイチャー釣ってマグロやるときの烏賊ロケットはまさに赤白。
 集魚灯(コントラスト)に映えるんですね。全くもって理解できます。
  最近の(アワビシートプラス?塗料)名前忘れましたが、
 あれも良さそうです。特にDEEPやNIGTHには効果大かと。
 どっかの水族館で、それを塗った丸にだけ魚が反応してました。
 ブラックライトでしか反応しない。【人間には見えない】
  100均で探して、僕には見えない
 液体塗りまくって、次の釣行試してみます(^∀^)
Posted by 海遊人海遊人 at 2009年11月25日 17:39
<mo-naさん

要は目立つ色を選択するって事ですかね(^^;


<ジンベーさん

ありがとうございます。
読みにくかったらすいません。


<tagozakuさん

お疲れ様でした~また一緒に釣りしましょうね。

魚の場合はよく分からないことも多いですが...、
よく見えるかどうかってのは、夜は特に大事だと思ってます。
昼間は...魚に訊いてみたいですね(笑)


<やとわれさん

毎回こういう記事だと疲れると思いますけど...、
たまにはいいでしょ?
ウズウズしてきましたか(笑)
潮はイマイチでもやりたくなるのがエギンガーの性ですかね~。


<toshikeyさん

場所によってというか、今回書いてるのは光量によって見やすいかどうかって事だけですけどね(汗)


パープルってどういう色かっていうと、
基本は濃い、暗いカラーで赤と黒の間くらいの色でしょ?
てことはコントラストが付いて夜なら目立ちますし、
赤に近いということは昼間や低活性のときに有効とされる色になりますね。

僕も自作で昨シーズン最後に釣ったエギはパープルでしたねぇ。


<イヴエギさん

ありがとうございます(^-^)/

薩摩烏賊餌木「弾」の作者さんの過去のブログを見ていたら、
カラーに関する考え方が殆ど一緒だったので、
基本は間違ってなかったな~と少しホッとしました(笑)

「薩摩烏賊餌木考」って古書、欲しいですね~高いけど...。
図書館とかにあれば探してみようかと思ってます。

過去の記事はあんまり読まないでください。
未熟な点ばかりが目立つので(^^;


<chiba!?さん

久しぶり(^~^)/

深いかな~!?
言ってる事は「目立つかどうか」ってだけで至極単純だと思うけど(汗)

青魚か~、それっぽいカラー今作ってるわ(笑)
ただ...烏賊はエギのことをエビと認識してるみたいよ。
って、この辺もまたの機会に詳しく書いた方がいいかな~。
Posted by 竹 at 2009年11月25日 13:07
久しぶりです!
深いね〜…関心するなぁ

自分の考えでは青魚を裏返せば釣れる色かな〜って思う。
上からも下からもハッキリ♪
Posted by chiba!? at 2009年11月23日 23:42
いやぁ~、コメントに困ってしまう記事でした。
良いか悪いかで言えば、もちろん「良い」なのですが…。
コントラストで正解だと思います。

白と赤と時々黒(イカ墨で黒光り)なんですよね。

薩摩烏賊餌木を紹介して頂いて、ありがとうございます。
私も先祖の餌木を所有しています。腹側に光量の条件を、
ここ30~40年の伝統餌木は背に名前を記します(自由)。

アワビ何とかは笑ってしまいました。
それも正解です(爆)。

竹さんの過去記事をゆっくり読んでみますね。
Posted by イヴエギ at 2009年11月23日 23:13
カラー記事勉強になりました^ー^
場所によってカラーの選択も変わるってことですよね
自分のテッパンカラーはパープルなんですけど
スレに強いってことで多用してたんで他のカラーより
釣果が多いだけかな?

竹さん的にパープルがスレに強いってのはどうなんで
すかね^m^
Posted by toshikeytoshikey at 2009年11月23日 21:19
こんばんは。
竹さんの記事は毎回読み応えがありますね、大変参考になりますm(_ _)m

今日はエギング行かないつもりでしたが、記事読んでてウズウズしてきました・・・
Posted by やとわれやとわれ at 2009年11月23日 18:51
昨日は、どうもでした。

カラーは、昔からみんな悩む点ですね。
シーバスは、どうも白系統の色と黒系統の色を
好んで使ってました。
コントラスト、ドット、腹の色、局面、平面などなど
たぶん色から出る発色で認識してると想像していますが
定かではないです。
赤が有効とされるのは、水中で最も深くまで
発色が確認されているからだそうです。
夏の赤、白濁りの赤など定説はたくさんありますが
どれもなんとなく当てはまる感じですね。
そうやって試行錯誤してるのが一番楽しいのかも
しれませんね。
一度魚に直に聞いてみたいもんですね(笑)
Posted by tagozaku at 2009年11月23日 16:48
大変勉強になりました!
前回の記事も読みました♪
参考にさせてもらいまーす!
Posted by ジンベージンベー at 2009年11月23日 15:24
水が濁ってる場合は派手目のカラーよろはコントラストを意識したルアーがいいんですね。
すごく勉強になりました!!
Posted by mo-na-mo-na- at 2009年11月23日 14:54
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