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2010年01月24日

曳き釣りの有効性、エギングとの違い

こんにちは。

前回の記事で自作曳きエギでの釣果報告をさせていただきましたが、
この釣り方がどういうものか分からない人の為に、
僕が知っている曳き釣りに関して書いてみようと思います。
最近ようやくコツを掴んできたところではありますが…。


通常のエギング用のエギと一番違うところは、
「エギが浮く」、ということです(状況によって錘を付けて沈める人も居ますが)。
ルアーに例えると、エギング用のエギ(以下シンキングエギと呼びます)がシンキングミノーなのに対して、
曳きエギ(以下フローティングエギ)がフローティングミノーってことになるでしょうか。

この点が最大の違いで、

僕個人としては、実はそれ以外は根本的に大きな違いは無い

と思っていますし、曳きもエギングの一種と考えるべきだと思います。
ですが、このフローティングエギを使うことによって、攻めれるポイントや条件の違い、
多少違ったエギの操作ができるという特性があります。


まず、ポイントに関して。
ご存知の通り、沖縄の海岸線は、人為的に埋め立てられた場所以外は、
大半は遠浅のリーフになっていて、そのような場所でエギを着底させてしまうと、
いくらエギがあっても足りません汗

このような場所をエギングで狙う場合、
スローシンキングのエギを使い、底を取らないのが常套手段ではありますが、
リーフは起伏が結構あり、正確にカウントダウンしても、
波や風の影響で秒数は変わりますし、根本的な根掛かりの対策にはならず、
そもそもこういう場所はポイントの選択肢にさえ入っていないという所が結構あります。
フローティングエギなら、根に当たっても止めれば浮き上がるので、
無理に根に食い込ませたりしない限り、根掛かりでエギをロストすることはありません。


次に条件
エギングでは風は大敵ですよね。
基本風を背に受けるか弱い向かい風くらいじゃないと、
釣りにならないこともしばしば。。
ですが、フローティングエギなら横風でもエギングほど気にせず攻めることが出来ます。

スローシンキングのエギは根の荒い場所にはある程度有効ですが、
風の影響が大きく、横風だとかなり厳しいです。
水深5m以浅で底が取れず、まして横風だったらエギンガーは殆ど居らず、
曳き師の独壇場になります。


次にフローティングエギだからできるエギ操作があります。

まずは、浅場でのドリフト
エギングでもこのテクニックは知られていますが、
浅場ではそれほど潮も流れないし、根掛かりが怖くてなかなかできませんが、
フローティングエギなら、風や引き潮に乗せて根掛かりすることなくエギを遠くまで流すことが出来ます。
やはり広範囲を探れるほうが曳きでもエギングでも有利だといえます。


次に移動速度の自在な調整
フローティング状態から、リーリングでエギは任意の水深にまで到達しますが
(エギにもよりますが、大体3mくらいまで)、
巻くスピードによって移動速度を遅くも早くも出来ます。

シンキングエギでは、エギの重量によって、フリーフォール、カーブフォール、水平移動、
この3つの移動速度はほぼ決まってしまいますが、
フローティングエギなら、ストップ&ゴー、サスペンド(テンションを掛けて止める)、
急加速から超スローまで、リーリングによって調整が可能です。

これがどうして有効かというと、たとえば市販のエギング用のエギでは4.5号なんていうサイズは、
ほとんど遠投して深場や早潮だったりっていう状況を狙う用のエギが多く、
フォールスピードが速すぎて抱かせるタイミングが短いんですが、
フローティングエギならデカエギでも抱かせる時間が長く取れるんです。

僕の個人的な考えですが、エギがデカい方がデカいイカが釣れる(確立は高い)と思ってます。
デカいエギの方が広範囲にアピールできるし、
ある程度のサイズの烏賊なら一回で腹いっぱいになる方がいいだろうと思うんです。
これはエギングファイルで〇見氏も同様のことを言ってますが。。

2キロアップの烏賊を釣ってみれば、
4.5号のエギでもむしろ小さすぎるんじゃないかとも思ったりします。
3,400gのイカを釣るのと2,3キロのイカを釣るのに同じサイズのエギを使うっていうのも、
よく考えれば変な感じもします。

まぁイカは餌のサイズを選り好みすることは無いようですし、
エギをシャクってダートさせることによってスイッチが入るので、
小さいエギでデカいイカが釣れないって言うわけじゃないんですけどね。。


で、フローティングエギはデカいエギをスローに見せて誘うことができ、
動きがシンキングエギより劣っても、サイズでアピール力を補っているので、
デカいイカを狙って釣ることができるって訳です。
でも最近よく使っている4.5号のエギでも、
200gとかエギと変わらないくらいの大きさのイカも喰ってきますけど。


僕は以前曳き釣りは普通にリーリングするだけのものだと思っていましたが、
(それでも釣れますが)状況に応じてエギングと同様に、
アクションを付けたほうが喰いが良いように感じています。

エギングほど大きくシャクらなくても、竿先でトゥイッチするだけでも充分
(大きくシャクると逆に狙いのレンジを外してしまう可能性がある)です。
フローティングエギの特性の一つとして、同じレンジを毎投正確にトレースできるという効果もあります。

デカいエギをスローに見せ、アクションを加えることによって、
より喰わせのスイッチを入れることが出来るようになると思います。
これは昔のナイロンラインに投げ竿のスタイルではなかなか難しかった方法で、
エギングタックルだからできる新しい、よりアグレッシブな釣り方だと思います。
基本はあくまでスロー巻きなんですけどね。


ここまで思い当たる曳きの有効性やエギングとの違いなんかを書いてきましたが、
曳きは万能の釣りじゃありません。
攻めれる水深が深かったり根掛からないポイントは、やはりエギングが有利です。

ですが、本当の意味で風を制することができ、
根の荒い場所を攻められる竿抜けポイントを攻めれるという点では、
エギングよりもむしろ攻撃的な釣り方だと言えるんじゃないかと思います。
曳きとエギングをポイントによって使い分ける事で、より釣果を上げることが可能だと思ってます。


最後に、曳き釣りのエギとエギング用のエギとで異なる点で、
エギの形状の違いがあります。
エギング用のエギは遠投や跳ね上がり、ダート性能などの機能面を追求した形になっていますが、
曳きのエギは伝統的に、フォルムで喰わせるための形状の追求がなされています。
特に曳き師の方がエギの良し悪しを見る場合に注目するのが、
エギを後ろから見たときのフォルムです。

僕もまだイマイチよく分かっていませんが、
腰部分の太さとアール、全体の太さ、その辺に秘密がありそうです。
イカはエギの背後から近づいて抱くので、
なるほど後ろから見たフォルムが大事だというのは説得力があります。
この辺の研究は色々エギを見て、参考にして今後作っていきたいと思ってます。




おまけですが…、
最近リールの逆転病に悩まされつつ、騙し騙し使っていましたが、
注文していたクラッチが届いたので交換しました。

曳き釣りの有効性、エギングとの違い

これがシマノのローラークラッチ組↑

曳き釣りの有効性、エギングとの違い

写ってる大きい三本のネジを回して新しいものに交換。
これで逆転病からようやく解放されましたニコニコ


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この記事へのコメント
静岡では『暑い寒いも彼岸まで』といって、お彼岸が過ぎると
暖かくなるのですが、今年はまだまだ寒い日が続きます。
Posted by UGG at 2010年10月16日 11:40
楽しく読ませていただきました。
Posted by 炭酸パック 業務用 at 2010年09月11日 10:20
興味深く拝見しました。
Posted by ヒビスコール N95マスク at 2010年09月11日 10:19
参考にさせていただきます!
Posted by Thai at 2010年07月26日 17:15
うぉ~いい仕事してますね!
自分も沖縄の海で釣りしたいです(T_T)
Posted by レゲエ好き男 at 2010年07月26日 17:14
ゴシップが趣味です^^
Posted by 芸能人のいろいろ at 2010年07月26日 17:13
<toshikeyさん

そうですね~エギングはある意味、
風から逃げている部分がありますからね。
曳きはできる場所は多いですが、
確立の高い場所を探すのは逆に苦労しますね。。
Posted by at 2010年01月29日 08:38
めちゃくちゃ勉強になりました^m^
本当の意味で風を制する。
いいですね~こういうポイントを攻めることが
人の入らないポイントの開拓につながるんすっかね^n^
Posted by toshikeytoshikey at 2010年01月27日 21:42
<rikieさん

使い分ければ武器になると思いますよ。
とにかくやってみることですね~。


<がじゅまる1005さん

作り方は、過去記事の「エギの作り方教えます」ってとこ見てもらったら、
大体分かると思います。
あれから変更点もありますが…。


< 軍曹@釣吉O3 さん

やっぱOさんでしたか。
またガーラ狙いしたいですね、去年は全然釣ってないので(汗)

曳きはバラしに強い?とは特に思いませんが…、
逆に合わせのタイミングはちょっとなれないと難しいかもしれません。
僕の知人は向こう合わせですが。


< mo-na-さん


そうですね、浮くか沈むかが一番の違いです。


< 海遊人さん

エギのフォルムは興味深いですね。
曳きエギのフォルムは地方が違っても共通する部分があったりするので、
釣れる黄金率みたいなのがもしかしたらあるのかもしれません。
曳きは簡単そうで難しいですよ(^^;


<エギ壱さん

やっぱ拘り半端ないですね(驚)
エギ壱エギ09モデルは良く見ると、
頭部分は細いけど、僕がこの前釣ったエギとバランスが似てます。
曳きのフォルムとエギングの動きを両立しているエギって感じがします。
春烏賊用のモデルも作って欲しいなぁ(笑)


<MATKEIさん

タックルは同じエギングタックルでイケるので、
エギを変えるだけですから、やろうと思ったらすぐ出来ますよ。
エギングから入った人(僕みたいな人)は慣れるのに時間掛かるかもしれませんが…。


<SHINさん

基本はゆっくり巻くことなんですが、
僕は集中力が持たないのと、アクション入れたほうがイカのスイッチが入ると思うのでやってます。たぶん昼間だとタダ巻きでは厳しいでしょうね。

アクション入れてどう動くかは、そのエギによって違うと思います。
アイがヒモだったりするやつとか太さ、形状とか…。
自分の作ってる奴は、頭の方をやや細めにしているんで、多少横にも動いてるかと思いますが、上に浮き上がらせたくないので、ロッドは上にしゃくったりはしませんね。とりあえずスロー巻きからの変化を多少付けるだけで充分食わせられると思いますよ。リーフでのルアー操作とかと感覚的に似てるかな!?
Posted by at 2010年01月27日 06:31
こないだ初めて曳きエギやったけど、狙っているところを同じようにトレースできるっていいねぇ~♪デイエギングやシャローでのランガンにも重宝しそうです。

質問だけど、曳きエギってリーリング主体になるさーね、あれってトゥイッチ入れても変速的に前進するだけで上下左右のアピールがないさー、あれはあれでアピールなん??? ロッドアクションでどう「アピール」させるかっちゅーのがやっぱイマイチ分かりません^^; 

ま、始めたばっかだし釣れんと分からんからこれからも曳き続けます^^

ナイス記事!!!
Posted by SHIN at 2010年01月26日 21:34
すごいです・・・
勉強させていただきました!!!m(__)m
曳きエギとしゃくりエギを使い分けできたら釣果倍増しそうですね!!
( ..)φメモメモ
Posted by MATKEI at 2010年01月25日 12:43
毎度です~♪
曳きの釣りはこちらの親イカシーズンで超シャローの藻場を狙う際にも有効に使えそうですね!勉強になりましたm(__)m

後からみたエギのフォルムも動きと同様イカにアピールする大きな要素ですからこれからも色々と試して下さいね!
僕もまだその辺りは試行錯誤しながら勉強中なので「これっ!」っていう形状は見つかっていませんが・・・^_^;
今のところ後からのフォルムの良い悪いはイカの目に入るエギの色温度差が大きく影響すると思っているので、使う布や塗料、塗装の模様によっても良いフォルムっていうのは変わってくるのではないかと思っています。
特に塗りのエギの場合、布張りのエギのように反射の付加効力が少ないので後からのフォルムは凄く重要な要素になのかもしれませんね!
Posted by エギ壱 at 2010年01月25日 11:22
こんにちわ♪(^∀^)//
 もう竹さんのスキルと知識はアングラで【BOOK化】しましょう♪
エギの(フォルム)と(シルエット)お話・・・自作をしてからこの壁(笑)
 よくカンパチなんか青物でも、生息海域によっては【小で大を兼ねる】
(大きい)や(長い)jigより、沈降カウントを長くとらざるを得ない難儀
しても、擬態が小さめでシルエットを大きくして大を兼ねる・・みたいな。
巨大魚でも烏賊でも人間も大きいやつは大飯ぐらいなんでしょうか笑
 いよいよ僕も竹さんの影響で【曳き】に足を踏み入れそうです(^^)
 
Posted by 海遊人海遊人 at 2010年01月25日 11:11
そういう違いだったんですね〜。エギングはやってないんですけど前から気になってたんで勉強になりました♪
Posted by mo-na-mo-na- at 2010年01月24日 20:54
曳きとエギングの違い。
勉強になります。
曳きエギが浮くことは、前にこのブログで初めて知りました。

自分では、良く釣り場で会った曳きの人に、曳きでバラシしたことが無いと聞きいて、バラシを減らす目的で、曳きを参考にしてます。
といってもやってる事は、意図的に沈める以外、ゆっくり巻いているだけですが
やってて横風に強いのは、普通のエギでも実感しますね。


間違いなくあの時のOです。今もIさんとガーラ狙いでうろちょろしてます。
朝はガーラ、夕はイカが最近のパターンです
Posted by 軍曹@釣吉O3 at 2010年01月24日 15:27
いやぁ~~

かなり いい勉強に なりました ^^

曳きエギ に かなり 興味が ありますが

詳しく 作りか方 などを UPできないでしょうか??
Posted by がじゅまる1005がじゅまる1005 at 2010年01月24日 13:42
うぉ~!とても勉強になります!m(_ _)m
天候によって使い分けできそうですね!
来週の大潮で試してみようかな♪
Posted by rikie at 2010年01月24日 11:20
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